あの先生の仕事場訪問

第2回相原コージ先生の仕事場


第2回は、スピネットも連動している新連載『相原コージのなにがオモロイの?』が始まったばかりの相原コージ先生のお仕事場におじゃましました。


―引っ越しされたと伺ったのですが、この部屋にはいつから?

 今年の春からです。実は今近所に建設中のマンションに入居する予定で、来年の3月にそこが完成するまでの仮の仕事場です。

 この部屋6畳なんで、精神的には原点に戻ったような、昔4畳半の部屋で描いていたころの気持ちで仕事してますね。ただ、拡げる場所がないので、資料類も段ボール(註:台所部分に山積みになっていました!)の中に入ったまま。昔の原稿の中の1カットがないか、とかいわれたときは探すのが大変なんですけど、来年3月まではどうしようもないんですよ。

あと、エアコンも自宅から持ってきたやつがつけられなくて仕方なく今年の夏は扇風機で乗り切って……暑かったなあ(苦笑)。ホント、昔に戻ったような気持ちです。

―ところで、なぜ今回読者に意見を求める“他力本願”な連載を始めようと思い立ったんですか?

 『なにがオモロイの?』っていうタイトルは、やっぱり今ホントにそう思っているから、それをストレートに出そうと思ったんだよね。

 それに、ギャグ漫画家ですごい新人が出てこないかな、こんな人が出てきたんなら俺引退するよ!ってくらいのひとが出てこないかなってずっと思ってるだけどそういう気配があんまりないので、じゃあ俺がやろうかなと。

 「週刊漫画アクション」に連載中の『漫歌』は試行錯誤を経て、自分が面白いと思うものを描こう、ウケなくてもいいから俺はこの世界を描くよ、という姿勢を貫くことに決めたんです。でも、自分が面白いと思うものって、一般的にウケているものからは離れちゃう傾向があって。世間で面白いとされているテレビ番組を観ても、“俺あんまりおもしろいと思わないのに、なんでみんなこの程度で笑ってんだ?”って思うことも多い。だから、本当に「笑い」についてよくわからなくなっちゃったところもあるんで、こっちは逆に、俺の世界なんかどうでもいいよ、ウケるものを描くよ、という気持ちでやってみようと。もっとも多くの人が笑えるところに、ギャグの重心を置くべきだという結論に行き着いたんです。

 ベタなギャグ描くとね、自分の中では“しょうがねえなあ”って気持ちになるんですよ。“こんなギャグ描いちゃってー”て。でも、そういうのが予想外にウケたりする。ここでもう一度、よくあるパターンであろうがなんであろうが、とことん突き詰めるつもり。とことん身体を張って、なりふりかまわず笑いを狙う!

 今、漫画全体は保守的になってたりもするじゃないですか。でも、最近のスピリッツはちょっと昔のノリが感じられて、また面白くなってきているから、楽しくやれればいいなあと思ってますよ。

―今回スピネット上では、誌面より一足先に次号の全ページ読めて感想を投稿できる、という新しい試みも行われていますが、その理由は?

 全部見せることに関しては、実は多少悩んだところもあったんですよ。ホントに全部見せてもいいのか? 会員制とか人数限定にしたほうがいいんじゃないのか?とか。でもやっぱり、いろんな人に見せて、いろんな意見が来たほうが面白いと思ったので、あえて踏み切りました。

 ネットで見せることは、ある種リスクを背負うこと。“もう読んだから買わない”って言われる可能性もあるわけだから。でもやっちゃったほうがいいと思うんだよね。だから、とにかく見た人からの反応を見て作風を変えていく、というやり方で進めていきます。最初のうちは、毎回毎回違うギャグパターンを出して、みんながどれを一番面白がるのか、それを探りますよ。その中で、一番反響の大きいギャグが分かったら「今こういうギャグをが面白がられてたのか、じゃあこういう風にいく!」っていうのを、よりウケるように進化させていこうかなと。

 でも、俺すごく傷つきやすいんですよ! だから物凄い反応が来たときに、自分がどうなるのか、今は恐いけど楽しみでもある。全然ウケない!?なんてことになったら、ひょっとしたら壊れちゃうかもしれないけど、そんな俺の姿も、読者から見たらまた面白いんじゃないかと思ってます。
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「湿っぽいんですよ〜」という布団をバックに。
「湿っぽいんですよ〜」という布団をバックに。

執筆中の机の上。
執筆中の机の上。

夏に大活躍したであろう扇風機。
夏に大活躍したであろう扇風機。

(なぜか)八巻Tシャツにサイン中。
(なぜか)八巻Tシャツにサイン中。
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